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著書
- 金属間化合物ー新高温構造材料としての可能性ー 共 1996年2月 金属間化合物共同研究会(仙台市) 和泉 修他編,第3章5節pp.72-81.角度依存原子間ポテンシャル -Bond Order Potentials- 分担執筆.タイトバインディング理論から導かれた,新しい角度依存原子間ポテンシャルを紹介.その基礎理論とsp結合した閃亜鉛鉱構造の剪断定数に適用した研究をまとめた.
- 利用の手引き -Maple V編- 単 1998年3月 京都大学大型計算機センター 58pages.数式処理ソフトウェアMaple Vの利用法を基礎から解説.京都大学工学部物理工学演習,および京都大学大型計算機センター講習会にて使用.
- Maple Vの基本操作と実践 単 1999年 サイバネットシステム(株) 53pages.数式処理ソフトウェアMaple Vの利用法を基礎から解説.著書2を新しいバージョンに合わせて改訂.Maple V日本語版に標準添付.
学術論文
- Rapid Solidification and the Metastable Phase Diagrams of the Fe-C, Co-C and Ni-C Systems 共 1984年 Inter.J. Rapid Solidification, vol. 1, No.1. (pp.51-58) Fe-C, Co-C, Ni-C2元系の急冷凝固によって得られる準安定相の形成傾向を調べ,準安定平衡状態図からその傾向を説明した.
- Metastable Solid Solubility Limit of Carbon in the Ni-C system 共 1985年7月 Journal of Materials Science Letters, vol. 4 (pp.872-875) Ni-C系において急冷凝固をして得られた過飽和固溶体がNi3C相とfcc-Ni相との準安定平衡へ進んでいくことを明らかにした.
- Growth of Quasi-Crsytals from the Supersaturated Solid Solution 共 1986年7月 Journal of Crystal Growth, vol. 76, No.1 (pp.209-214) 急冷凝固したAl-Mn2元系Al-rich組成において準結晶が孤立粒子として生成することを見いだし,その優先成長方向を明らかにした.
- Formation of Al-Cr Quasicrystal Films by RF-Sputtering 共 1987年8月 Transactions of the Japan Institute of Metals, vol. 28, No.8. (pp.679-681) 急冷凝固でAl-Mn系で生成すると報告されていた準結晶相が,RFスパッタリングを用いることによって,Al-Cr系においても生成することを初めて明らかにした.
- Growth of Quasi-Crystals 共 1988年3月 Materials Science and Engineering, vol . 99. (pp.443-447) Al-Mn,Al-Cr系で急冷凝固とRFスパッタリングによって得られる準結晶相の組性範囲,熱的安定性を示した.また,その固化を試みバルク物性を測定した.
- Quasicrystals Formed by Rapid Quenching 共 1988年1月 Transactions of the Iron and Steel Institute of Japan, vol. 28, No.1. (pp.2-6) 一連の準結晶に関する研究をまとめて解説.結晶とアモルファスの中間の結晶と考えられる格子モデル(penrose tiling)から現実の結晶で観測された二十面体対称の結晶成長を議論した.
- Phase-Separation in Amorphous Alloys with Split First Diffraction Halos 共 1988年 Zeitschrift fur Physikalische Chemie Neue Folge, Bd.157. (pp. S.103-107) Au-Pd-Sbアモルファス合金で報告されていた分裂したハローピークを,Pd60Pb40という二元系で見いだした.そのx線回折,透過型電子顕微鏡内の制限視野回折による構造解析の結果を報告.
- Processing of Icosahedral Phases 共 1988年 Supplement of Transactions of the Japan Institute of Metals, vol. 29. (pp.525-528) 準安定的に形成した熱的に比較的安定な準結晶相を高温プレス成形によって固化した.このバルク試料の機械的性質を測定した.
- Nano-meter Order Crystalline Structures of Al-Fe Alloys Produced by Mechanical Alloying 共 1988年 Supplement of Transactions of the Japan Institute of Metals, vol.29. (pp.3-10) AlとFeの微粉末をボールミルで撹拌し,メカニカルアロイングした.数十ナノメータ程度の微細なFe粒子となることを透過型電子顕微鏡で観察.
- Deformation of Intermetallic Compounds TiAl and Al3Ti 共 1989年 Proc. 1st International SAMPE Symposium (pp. 123-126) Al3Tiの単結晶の圧縮試験をおこなった.Al3Tiは双晶変形を示し,方位依存性が強いことを示した.
- Plastic Deformation of Intermetallic Compounds TiAl and Al3Ti 共 1990年 'High Temperature Aluminides and Intermetallics', The Minerals, Metals & Materials Society. (ed by S. H.Whang et al., pp.63-90) TiAlおよびAl3Ti金属間化合物の塑性変形挙動を解説した.この中で,Polysynthetic twinned(PST)結晶と呼ばれる特殊な結晶形態の構造と生成過程を明らかにした.
- Deformation of Polysynthetically Twinned Crystals of TiAl with a Nearly Stoichiometric Composition 共 1990年4月 Philosophical Magazine A, vol.61, No.4. (pp.591-606) TiAlとTi3Alが層状に積み重なったpolythinthetically rwinned(PST)結晶の変形過程の詳細を明らかにした.方位依存性を強く示すが,その組織との対応を明らかにした.
- Cold-rolling of Ti-rich TiAl Polysynthetically Twinned Crystals 共 1990年3月 J. Mater. Res.,vol.5, No.3. (pp. 484-487) 従来難加工性材料と考えられてきたTiAl 結晶が,その結晶方位を制御することによって室温で変形可能であることを明らかにした.
- Nitride and Oxide Formation on Pure Metals by Pulse Laser Irradiation 共 1990年11月 Japanese Journal of Applied Physics, vol.29, No.11. (pp.2477-2480) 強力なパルス状のレ−ザ−を金属表面に照射することによって窒化物や酸化物が生成することを示した.
- Cold-rolling and subsequent annealing of Ti-rich TiAl polysynthetically twinned (PST) crystals 共 1990年11月 MRS Symp. Proc., vol. 213. (pp.871-876) 冷間加工したTiAl PST結晶の再結晶過程を調べた.加工量によって再結晶過程が変わること,およびそのモデルを提案した.
- Anomalous temperature dependence of electrical resistivity of L12 intermetallic compounds formed by alloying Al3Ti with Mn and Fe 共 1991年8月 Scripta Metallurgica et Materialia, vol.25, No. 8. (pp.1921-1925) L12型構造を有する(AlX)3Ti (X =Mn,Fe)において約900Kの高温まで電気抵抗が下がり続けるという異常な現象を見いだした.
- Deposition of Nitrides and Oxides of Aluminum and Titanium by Pulse Laser Irradiation 共 1992年3月 Journal of Materials Research, vol.7, No.3. (pp. 725-733) 強力なパルスレ−ザ−照射下でAl,Tiの表面に生成する窒化物や酸化物等の生成物,生成形態をRBS, TEM, XRD等を用いて明らかにし,その生成機構を解明した.
- Angularly dependent embedding potentials and structural prediction 共 1994年4月 Philosophical Magazine Letters, vol.69, No.4. (pp.177-184) 角度依存原子間結合を記述する単純化したモデルを用いて結晶構造エネルギ−の違いがどのような物理的背景で現れるかを明らかにした.
- Shear constants using angularly dependent bond order potentials 共 1994年5月 Philosophical Magazine B, Vol.69, No.5. (pp.889-900) ボンドオ−ダ−ポテンシャルの最も単純化したモデルを用いて閃亜鉛鉱構造を有する化合物半導体の剪断定数がボンドオ−ダ−の三乗と角度依存関数の2次微分に比例することを明らかにした.
- Electrical resisitivity of L12 trialuminides containing 3d transition element 共 1995年10月 Intermetallics, vol.3, No.5. (pp.381-388) L12型の結晶構造を有するAl3X組成の金属間化合物を作製し電気抵抗の測定と陽電子消滅法による結晶中に含まれる構造欠陥濃度の測定を行った.数パ−セント含まれる遷移金属がフェルミ面近傍の電子状態と平均自由行路長を変え電気抵抗の負の温度依存性を発現させることを明らかにした.
- Defect energies by semi-empirical tight binding methods without explicit pairwise term 単 1996年 Transactions of Materials Research Society of Japan, vol.20. (pp.787-790) 格子欠陥エネルギーを経験的ポテンシャルで見積もる際の誤差を評価.タイトバインディングが精度の高い予測を与える原因は,多体ポテンシャルで無視されている結合の方向性にあることを解明した.
- Bond order potentials of aluminum 単 1997年11月 Journal of Phase Equilibria, vol.18, No.6. (pp.546-550) ボンドオ−ダ−ポテンシャルがAlの結晶構造エネルギ−差や欠陥構造エネルギ−を再現することを示した.
その他
<翻訳>
- 分子・固体の結合と構造 共 1997年 技報堂出版 ""Bonding and structure of molecules and solids"",D.G.Pettifor, (Oxford University Press,1995). 全8章のうち1,3,4,7,8章分担.
<研究成果報告書(文部省科学研究費奨励研究を除く)>
- sp結合系のボンドオーダーポテンシャル 共 1995年3月 平成7年文部省科学研究費総合研究(A),分担 結晶強度の基礎としてのパイエルス応力(代表 奥田重雄)(pp.43-48) sp結合モデルでAlのボンドオーダーポテンシャルを開発.平衡物性の再現性を確かめた.
<学会発表>
- 結合の角度依存性を取り入れた多原子ポテンシャル 共 1994年9月 日本機械学会講演論集,No.940~39,“原子/分子モデルを用いる材料強度評価シンポジウム”(機械学会). (pp.85-89) タイトバインディング理論から導かれた,新しい角度依存原子間ポテンシャルを紹介.そのもっとも単純なモデルによって剪断定数,構造エネルギー差がどのように理解されるかを示した.さらに基礎理論となるリカージョン法について詳述した.
- ボンドオーダーポテンシャルによる計算 共 1996年10月 “転位ー現状と将来の展望ー”(第6回格子欠陥フォーラム事務局,福岡) 編集責任者:蔵元英一,(pp.138-142) sp結合cubic金属(Li, Na, K, Al, Si, Ge, Pb)のタイトバインディングパラメータを用いてボンドオーダーポテンシャルを構築した.剪断定数や,単一空孔形成エネルギー,および構造エネルギー差などの平衡物性は実験結果を再現していた.
<解説記事>
- 準結晶 共 1986年6月 材料,第35巻,第393号 (pp.676-677) 準結晶の特異性とその形状の面白さを紹介.
- 金属系教室若手研究会 単 1993年 水曜会誌,第22巻第一号 (pp. 29-30) 申請者が世話役を努めた学科内の勉強会の様子を紹介.
- パソコンで材料科学をさくさく.ーMaple Vによる材料工学の数式処理ー 共 1997年1月 バウンダリー, vol.13, No.1 (pp.14-19) Maple Vを用いて材料科学コース3回生におこなった演習の内容を紹介.
- 作業としての翻訳 単 1997年6月 まてりあ, vol.36, No.6. (p.551) 翻訳作業へのTeXをはじめとする先端のコンピュータ技術の有効活用法を紹介.
- 並列化されたタイトバインディングリカージョン法 共 1999年6月 京都大学大型計算機センター広報, 第32号, 第3号. (pp.100-106) 申請者らが開発したタイトバインディングリカージョン法による固体の分子動力学プログラムanbopの使用法.さらにpvmを用いた並列化技法について解説.
- Mapleを利用した応用数学教育 単 2002年11月 コンピュータ&エデュケーション,Vol.13, Mapleをもちいて材料科学コース3回生におこなった演習内容の紹介と,問題点の抽出,今後の望ましい演習形態について報告.
<編集>
- 21世紀の格子欠陥研究に残された課題 共編 2003年7月 吉岡書店,京都 西谷滋人,青木正人,武藤俊介共編(198pages)2002年度格子欠陥フォーラムの報告書をまとめて出版.
<特許>
- TiAlの圧延加工法 共 1989年出願 特許番号1946422 山口正治,西谷滋人,中村敦, TiAlの板材を低温圧延で得る方法を提供した.
- 単結晶SiC表面欠陥領域除去 共 2007年出願 特願2007-077256 金子忠昭,西谷滋人
- 単結晶SiCMSE液相成長技術 共 2007年出願 特願2007-077439 金子忠昭,西谷滋人
Keyword(s):
References:[Prof. Shigeto R. Nishitani] [RecentPublications]