一般3次元形状に対する感性評価のモデル化

3Dプリンタのような新しい技術の普及とともに,個人が気軽に3次元の物体を出力し,ものづくりを行うことが可能な時代が訪れようとしています.一方でこれらの技術を使いこなすには,制作に関わる経験や技能が必要とされるため,一般のユーザのものづくりを支援し促進する方策が求められます.本研究では,感性的な言葉(「安定した」「派手な」「柔らかい」など)によって形状を操作し,所望のデザインを得るシステムの構築を目指し,人間が3次元の形状に対して抱く印象を定量化し,形状の物理的な特徴と関連付ける研究に取り組んでいます.これまで,デザインの専門家が制作した抽象的な3次元形状に対する感性的な評価を測定する実験を行い,「評価性」,「活動性」,「力量性」という人間の印象判断に広く見られる評価構造を明らかにしています.今後は,3次元形状の物理計測を実施し,3次元の形状に対する人間の印象評価を物理量から推定するモデルの構築を目指します(金沢美術工芸大学との共同研究).

Publications

片平建史・武藤和仁・李奈栄・飛谷謙介・白岩史・中島加惠・長田典子・岸野文郎・山本倫也・河崎圭吾・荷方邦夫・浅野隆 (2016). 3次元造形物体の感性評価における主要因子, 日本感性工学会論文誌, 15(4), 563-570. [PDF]

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