主観・客観年齢推定システムの提案
人は初対面の相手に対して年齢や性別を推定します.しかし,その年齢推定を誤ってしまい必要以上にへりくだってしまうという失敗を経験することがしばしばあると思います.本研究では,この失敗は年齢の推定を誤ったのではなく,比較する自分自身の年齢同定を誤ったのではないかという仮定をもとに,自分がイメージする自分自身の年齢を“主観年齢”と定義し,顔画像を用いた主観年齢推定方法を提案しました.実験結果によると,主観年齢は総じて実年齢より負方向に向かってシフトし,性差,年齢差があることがわかりました.さらに研究を進めることで,主観年齢によって人の社会的地位や心理的距離を表現できるようになると考えています.また平行して客観年齢の研究も進めています.
Publications
藤澤隆史, 宮本直幸, 長田典子, 井口征士 (2007). 顔画像を用いた自己の主観年齢の推定-若年視傾向の規定要因に関する考察-, 日本顔学会論文誌, 7(1), 121-127.
宮本直幸, 陣内由美, 藤澤隆史, 長田典子, 井口征士 (2007). 顔画像を用いた自己の主観年齢の推定. 電子情報通信学会論文誌A, J90-A(3), 240-247.[PDF]
Miyamoto, N., Jinnouchi, Y., Nagata, N., & Inokuchi, S. (2005). Subjective Age Estimation System Using Facial Images-How old we feel compared to others-. 2005 IEEE International Conference on Systems, Man and Cybernetics Conference Proceedings, 964, 3449-3453.