パッケージデザインにおける高級感印象のモデル化

高級感はブランドや製品に対してプラスのイメージを与える重要な感性価値のひとつです.高級感のあるデザインをつくるためには,人がどのようなデザイン特性に高級感を感じるのかを明らかにする必要があります.そこで,化粧品パッケージデザインの高級感印象と物理的な特徴(画像特徴量)との関係を分析しました.その結果,上品さにはデザインの色の特徴が関係し,高い明度・低い彩度の色に上品さを感じることがわかりました.豪華さには主に質感の特徴が関係し,光沢度が高く複雑なテクスチャに豪華さを感じることがわかりました.このような物理特徴との関係性を持つ上品さと豪華さによって,高級感の印象が決定づけられるという高級感モデルが得られました.このようにして,人の感性とモノの特性を結びつけるモデルを構築することによって,モノづくりの世界に人の感性を取り入れる取り組みを進めています(金沢美術工芸大学・明治大学・コーセー化粧品との共同研究).

Publications

Lee, N., Muto, K., Shiraiwa, A., Tobitani, K., Nakajima, K., Katahira, K., Nagata, N., Kishino, F., Nikata, N., Arakawa, K., Ishii, K., Tsukiyama, F., & Kobayashi, S. (2015). Product Value: Modeling the Relationship between "High-class Feeling" And A Product’S Physical Parameters. International Convention of Psychological Science (ICPS) Program Book, V-031.

李奈栄, 武藤和仁, 白岩史, 飛谷謙介, 中島加惠, 片平建史, 長田典子, 岸野文郎, 荷方邦夫, 荒川薫, 石井敢歩, 築山文彦, 小林伸次 (2014). パッケージデザインにおける高級感と物理特徴量に関するモデル構築. 平成26年度日本人間工学会 中国・四国支部, 関西支部合同大会講演論文集, 56-57.

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