擬似重低音の音質に対する感性の指標化

ミッシングファンダメンタルの原理に基づき低音出力を増加させずに高調波を付加することで,擬似的に重低音を知覚させることができます.しかし,擬似重低音付加が音質に与える影響については明らかになっていませんでした.本研究では,擬似重低音付加が音質に及ぼす影響の定量評価を実現するため,心理・生理の両面から感性の指標化を試み,①音質評価構造の解明,②擬似重低音嗜好の有無に対応した擬似重低音聴取時の脳波活動の観測,に成功しました.本研究によって得られた成果は,生理・心理両面からの音質評価を可能にするものであり,音響機器を対象としたプロダクトデザインの高度化に寄与するものです. (三菱電機(株)との共同研究)

Publications

杉原美貴・山﨑陽一・片平建史・長田典子・浅川香・平野仁・山崎貴司・木村勝 (2018). 擬似重低音がもたらす心理的・生理的影響の分析, 日本音楽知覚認知学会平成30年度春季研究発表会資料, 41-44.

浅川香・平野仁・山崎貴司・木村勝・山﨑陽一・片平建史・長田典子 (2018). 擬似重低音における音質評価-印象評価および脳波計測を用いた検討-, 日本音響学会2018年春季研究発表会, 2-P-18, 91.

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