デジタル触感生成システム
人が直接触れる製品のプロダクトデザインにおいて触覚的質感は,製品の良し悪しや好ましさを評価,判断する上で,形や機能と同様に重要な要素の一つです.本研究では,所望の触覚的質感を実現する枠組みとしてデジタル触感生成システムを提案します.このシステムは,①指先が触れる表面性状(ハイトマップ)と接触時に生じる相互作用力の周波数空間における特徴量化,②特徴量と触覚的質感の関係性を高精度に表現する触覚的質感予測モデル構築,③所望の触覚的質感を有する対象物の生成手法の3つの要素技術で構成されています.本システムにより触覚的質感を操作した樹脂板を作成し効果検証実験を行ったところ,操作意図通りの印象変化を確認しました.本研究によって得られた成果は触感の定量的利用を可能にした点であり,プロダクトデザインにおける触感表現の高度化に寄与します. ((株)本田技術研究所との共同研究)
Publications
山﨑陽一・谿雄祐・飛谷謙介・井村誠孝・長田典子・楠見昌司 (2018). 感性に響く触感創生手法の検討, 公益財団法人自動車技術会2018年春季大会学術講演会講演予稿集, 20185137.