素肌の透明感とメイク肌の透明感の比較

透明感は素肌においてもメイク肌においても重要視されることの多い質感です.当たり前ですが,素肌とメイク肌の質感は異なっています.では,素肌における透明感とメイク肌における透明感には違いがあるのでしょうか.私達は,メイキャップアーティストなど肌の専門家から,素肌とメイク肌のそれぞれについて,透明感を有する肌が持つ質感を表現する語句を多数集めました.それらの意味的な距離関係を測定する心理実験を行い,素肌とメイク肌のそれぞれにおける透明感に関連する語句をマッピングしました.その結果,素肌とメイク肌の透明感は概ね共通しているものの,素肌の透明感には「経年変化を感じさせない純粋さ(ピュアさ)」,メイク肌の透明感には「化粧が過剰でなく上質なキメと滑らかさ(シルキー感)」という独自の要素があることを明らかにしました.また,この研究成果を活用したファンデーションが商品化しました.((株)KOSEとの共同研究)

Publications

谿雄祐・飛谷謙介・村松慎介・小林伸次・長田典子 (2018). ベースメイクの自己評価に関わる肌質感に対する心理的な評価構造(肌意識)の年代間差, 日本顔学会論文誌, 18(2), 37-45. [PDF]

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