素肌の質感表現における印象と物理特性の関係性評価

素肌の質感をCGで表現することは幅広い分野で需要があります.本研究では,人の肌に対する印象構造を明らかにし,その印象と物理特性の関係をモデル化しました.まず肌の物理特性に基づいた高精度なCG レンダリング手法を用いて,メラニン,ヘモグロビン,年齢に応じた層の厚みの変化と表面の粗さを表す形状特性の3つのパラメータを変化させ,頬のCG画像を作成します.このCG画像について主観評価実験を行ったところ,低次印象は「べたつき感」,「透明感」,「うるおい感」に分けられ.高次印象は,「美しさ感」,「活力感」に分けられました.さらに,物理特性と低次印象,高次印象を関連付けるため分析を行い,印象と物理特性の関係性をモデル化しました.このモデルを用いることで,所望の印象を与える肌のCGを作成することが可能になり,化粧品の開発などを効率的に行うことができると期待されます.

Publications

飛谷謙介・松本達也・谿雄祐・藤井宏樹・長田典子 (2017). 素肌の質感表現における印象と物理特性の関係性, 映像情報メディア学会誌, 71(11), 259-268.

松本達也・飛谷謙介・谿雄祐・藤井宏樹・長田典子 (2016). 素肌の質感表現における印象と物理特性の関係性評価, フォーラム顔学2016, 日本顔学会誌, 16(1), 53.

Matsumoto, T., Tobitani, K., Tani, Y., Fujii, H., & Nagata, N. (2016). An evaluation of the relationship between impression and the physical properties of human skin, ACM SIGGRAPH 2016 Posters (SIGGRAPH '16), Article 89.

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