マッサージの効果を時間的に評価する新手法を開発

自身でマッサージをすることでも心地よさは得られますが, 誰かにマッサージしてもらうことで得られる心地よさはそれ以上の満足感を得られます.
本研究では, ハンドセラピーで施術を受ける対象者に, 統計的な手法で選んだ8つの評価語を施術中に感じたタイミングで選んでもらうことで, 施術の各段階ごとに, どのような感情が優位となっているのか時間軸でデータを収集, 解析しました.
施術のメインの手技の中で優位に選ばれた評価語を「即時実感」, 施術直後のアンケート結果を「直後実感」, そして施術翌日のアンケート結果を「後日実感」としてこれらの因果関係を解析した結果, 例えば「手の甲側軽擦」で感じられる即時の「癒されている」実感が, 直後の「気持ち良さ」実感だけでなく, 後日の「癒し」実感にまで影響していることが分かりました. このことから, 特定の手技が施術直後だけでなく, 後日にハンドセラピーを思い出した際に実感として現れやすい可能性が示されました.
この研究は今後, ハンドセラピー以外の施術にも応用が可能であるだけでなく, 適するマッサージ料を選択することや, 施術者のコミュニケーションスキルを含む技術の上達のためにも役立てることができると考えます. (株式会社ナリス化粧品との共同研究)[研究活動情報]

Publications

浅井健史, 中村萌, 田邊槙子, 都賀美有紀, 山﨑陽一, 長田典子 (2024) TDS法によるハンドマッサージセラピーの感性評価. 第19回日本感性工学会春季大会, 1A04-01 [PDF]

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