入浴の快適性の定量的評価
入浴は身体を清潔に保つために欠かせない日常的な活動であるとともに,くつろぎやリラックスを得るための有効な手段としても長らく活用されてきました.近年では入浴効果を高めるための様々な機器が開発されており,それらの評価のために心理的な効果の定量化が不可欠です.本研究では,マイクロバブルを用いた入浴の気分改善効果を心理学的側面から検証しました.心理尺度を用いた検討の結果,感情の代表的なモデルである二次元モデルに合致した気分状態の構造が明らかとなり,マイクロバブルを用いた入浴が,特に「快適感」を向上させたことがわかりました.この他にも,入浴剤や浴室空調を取り入れた場合の入浴の心理的効果を客観的に検討しています(三菱電機株式会社との共同研究).
Publications
片平建史・饗庭絵里子・矢野浩範・松浦周平・飛谷謙介・長田典子・宮一普・古川誠司 (2014). 心理尺度を用いた微細気泡浴の入浴効果の検討. 人間工学, 50(1), 29-34.
片平建史・饗庭絵里子・矢野浩範・松浦周平・飛谷謙介・長田典子・宮一普・古川誠司 (2012). 微細気泡浴の主観評価に基づく快適性評価と体表温度に対する影響の検討. 平成24年度日本人間工学会関西支部大会講演論文集, 21-24. 優秀発表賞受賞
Yano, H., Katahira, K., Aiba, E., Matsuura, S., Tobitani, K., Nagata, N., Miya, K., & Furukawa, S. (2013). Quantification of human comfort - multilateral study with subjective evaluation and neurophysiological signals. Proc. the 43nd Annual Meeting of Society for Neuroscience (Neuroscience2013), 849. 21.
Katahira, K., Aiba, E., Yano, H., Matsuura, S., Tobitani, K., Nagata, N., Miya, K., & Furukawa, S. (2013). Exploring the structure of subjective mood state in daily life environment. Proc. the 43nd Annual Meeting of Society for Neuroscience (Neuroscience2013), 184. 06.