理工学部 人間システム工学科・情報科学科 片寄晴弘
人間システム工学科あるいは情報科学科において必要となる基礎的なスキルと学習態度について,演習,グループ学習を通じて習熟する.大学での効率的な学習方法,コンピュータを利用した効率的な情報収集,整理,発信法,計算機とネットワーク管理に関する基礎,ディスカッションの仕方について学ぶ.
1. 関西学院大学でのコンピュータ利用(ログイン,メール等) 2. 大学での学びについて(勉強 vs. お勉強) 3. 大学での学びについて(企業が求める人物像:コミュニケーション力,問題解決能力,バイタリティ) 4. 大学での学びについて(課題発表会) 5. マイマシン,ネットワーク管理に関する基礎知識(マイマシンセットアップ、クラウド環境の利用)資料1 資料2 6. マイマシン,ネットワーク管理に関する基礎知識(サーバセットアップ基礎) 7. 〜14. コンピュータの利用(情報収集,整理,発表) 資料3 資料4 資料5
※各回において,適宜,グループディスカッションを実施する.
『K.G.STAGE』,関西学院大学キャリアセンター 脳を鍛える—東大講義「人間の現在」,立花隆,新潮社 徹底図解-パソコンのしくみ—最新ハードウェアのテクノロジーから近未来パソコンまで,OFFICE TAKASAKU (著) ,新星出版社
講義参考資料(学内only)
講義目的
本講義科目はメディア系開講科目全体のガイダンスとしての役割を担っている.メディア情報を計算機上で表現・操作する際の起点ともいうべきモノの見え方、聞こえ方に関する基本的な事項,物理・心理・数学・プログラミングとの関係について解説を行う.CGと楽音合成の基礎,データ圧縮の原理等について説明する.
各回ごとの授業内容
1. ガイダンス(領域概要、進路イメージ、学習すべきこと) 2. トピックス紹介(先輩学生の研究紹介1) 3. 音と聴覚 資料(学内only) 4. 光と視覚 資料(学内only) 5. 振動の数理 資料(学内only) 6. CGの数理1(モデリング) 資料(学内only) 7. CGの数理2(レンダリング) 資料(学内only) 8. メディア情報の計算機への入力 資料(学内only) 9. メディア情報の計算機上での表現と操作 資料(学内only) 10. メディア情報の圧縮技術(JPEG, MPEG) 資料(学内only) 11. メディア情報の評価(心理学実験、生理計測)資料(学内only) 12. トピックス紹介(先輩学生の研究紹介2) 13. トピックス紹介(メディア系研究の最前線) 14. 総復習(予備日)
授業方法:ビデオ,音素材,デモ等の電子教材を用いた座学形式の講義である.適宜,簡単な演習を課す. 教科書:特になし 参考文献:web上に講義資料(上記)を用意している.予習を行っておくことが望ましい. 長沼伸一郎著:物理数学の直感的方法、通商産業研究社 もしくは、 馬場敬之, 高杉豊著:スバラシク実力がつくと評判のフーリエ解析キャンパス・ゼミ、マセマ出版社(特別課題用参考書)
成績評価:定期テストにより評価する(合格点60点以上) 定期テスト中の問題の一部については,別途,講義中に課す特別課題(レポート)との選択を行えるようにする.
学生による授業評価の方法:授業中実施 準備学習等についての具体的な指示および他の科目との関連: マルチメディア,コンテンツ・クリエーション系講義科目のガイダンス科目として開講されている.普段から,情報機器の仕組み,視聴覚の仕組みに興味を持つことを求める.尚、web掲載の資料はあくまでも参考資料である(内容によっては最新ではない情報も含まれる).試験の実施形態にも関連して,授業中のしっかりとしたノートテーキングを求める.
キーワード:マルチメディア,光と音の物理,データ表現,CG,楽音合成,心理学と評価
音楽情報処理の研究領域としては,音楽制作を支援するためのツール,セッションシステムや演奏ゲームなどのアミューズメント,音楽認知の計算モデリングなどがあげられる.本科目では,これら,音楽情報処理に関する研究動向を紹介するとともに,関連する信号処理,計算機技術,認知科学について適宜,解説する.
授業方法:ビデオ,音素材,デモ等の電子教材を用いた座学形式の科目として実施する.適宜,簡単な演習を課す. 教科書:web上の講義資料を利用する。上をチェックすること。 参考文献:電子情報通信学会知識ベース 2群9編 音楽情報処理
成績評価:定期テストの点数にレポート点を加える.合格点60点以上.試験時,自筆ノート持ち込み有り.
学生による授業評価の方法:授業中実施 準備学習等についての具体的な指示および他の科目との関連: 音楽に関する基本的な用語知識は不可欠である.参考文献中の「楽典」あるいは「音楽の正体」の何れかに目を通しておくことを求める.情報科学のための確率・統計,メディア信号処理と音声情報処理の何れかを受講しておくことが望ましい.コンテンツ・テクノロジー演習の受講予定者のうち,音楽コンテンツ系の制作を希望する学生は必ずこの科目を受講しておくこと.尚、web掲載の資料はあくまでも参考資料である(内容によっては最新ではない情報も含まれる).試験の実施形態にも関連して,授業中のしっかりとしたノートテーキングを求める.
キーワード:音楽,コンピュータ,コンテンツ,感性,アート,デザイン
講評2016年度(学内オンリー) 講評2014年度(学内オンリー) 講評2012年度(学内オンリー)
講義資料
グラフィカルプログラミング環境 MAX/MSP/Jitter 用いて音楽情報処理の研究領域を理解するための演習を実施する.まず、MAX/MSP/Jitter を用いたプログラミングの概要について解説する.その上で,自由演習課題方式により,加算合成シンセサイザを基礎としたコンテンツ,ミニマルミュージック系の自動作曲システムを制作する.
授業方法:MAX/MSP/Jitter を用いて、加算合成シンセサイザを基礎としたコンテンツ、ミニマルミュージック系の自動作曲システムの実装演習を行う。 教科書: 参考文献:ノイマンピアノ (著) :2061:Maxオデッセイ
成績評価:制作したコンテンツとレポートによって採点する。
学生による授業評価の方法:授業中実施 準備学習等についての具体的な指示および他の科目との関連: 音楽情報処理の演習科目である.
4年次の卒業研究の準備を実施する。大学における研究がどういうものなのかについての理解、科学技術論文の書き方、プレゼンテーションスキルの基礎の修得を目的とする。
1~3週:研究・学術論文とは 4~5週:コミュニケーションスキルのディスカッション 6~7週:第一回ディベート準備 8週:第一回ディベート 9~11週:個別研究打ち合せ 12週:第2回ディベート準備 13週:第2回ディベート 14週:予備
自主勉強会例 <情報系の学生として知っていないと恥ずかしいことを再確認するための勉強会> <音楽を科学する勉強会> <音や映像をインタラクティブに操作するプログラミングに関する勉強会> <コラボでゲームを制作するプロジェクト> <iOS(iPhone,iPod touch,iPad)のデバイスを利用したアプリケーション開発の勉強会> <脳機能計測勉強会>
授業方法:ゼミ、および、自由演習方式で実施。7月末、もしくは8月に発表会を行う。 教科書:一分で大切なことを伝える技術(齋藤隆著) 参考文献:http://ist.ksc.kwansei.ac.jp/~katayose/kougi.html#Sotsuken http://presentpatterns.sfc.keio.ac.jp/ http://www.okada-lab.org/Ronbun/Introduction/ 成績評価:出席を含めた課題への取り組み、レポートならびに発表会でのプレゼンテーションによって評価する。 学生による授業評価の方法:授業中実施 準備学習等についての具体的な指示および他の科目との関連: 音楽情報処理実習、デザイン・コンテンツテクノロジー実習のいずれか、もしくは両方を履修していること, あるいは同時に履修することを求める。
キーワード:音楽情報処理、ヒューマン・コンピュータ・インタラクション、エンタテインメント・コンピューティグ、心理計測
本講義科目では、情報処理技術者としてコンテンツ制作に携る際に必要となる知識の修得、コンテンツ制作プロセスの実際を理解することを目的とする。Unity、Max、Processing、もしくは任意のプログラミング言語により、自身の企画に基づいてコンテンツを制作し、コンテンツ制作に必要な技術、ならびに周辺知識を体験的に学ぶ。
第1週:ガイダンス、コンテンツ企画、企画書の書き方 第2週、第3週:コンテンツ企画書作成とチェック 第4週:コンテンツ計画書の作成準備 第5週:計画書チェック 第6週:計画書確定と制作環境設定 第7週〜第13週目:作品制作 第14週:制作物発表と講評
授業方法:本講義科目で扱う内容は制作系の技術である.体得的な理解を優先すべきとの考えから,コンテンツ・テクノロジー演習と完全に連携する形で,2コマ連続の時間枠を取って実施する.適宜,コンテンツクリエイタ,弁理士(著作権関連)を招聘し,専門家のお話を聞く機会を設ける. 教科書:特に指定しない 参考文献:特に指定しない
成績評価:コンテンツ・テクノロジー演習への取り組みと実施レベル、授業中に課すレポート、提出成果物に関するレポートによって、評定する。
学生による授業評価の方法:ネット利用 準備学習等についての具体的な指示および他の科目との関連: 本科目の受講者はコンテンツ・テクノロジー演習の受講者に限られる. 音楽コンテンツ系の制作を希望する学生は「音楽情報処理」,CGを使ったコンテンツの制作を希望するものは,「コンピュータ・グラフィックス演習」を受講しておくこと.
キーワード:マルチメディア,コンテンツ制作,CG,音楽,オーサリング
講評2021年度(学内オンリー) 講評2019年度(学内オンリー) 講評2018年度(学内オンリー) 講評2017年度(学内オンリー) 講評2016年度(学内オンリー) 講評2015年度(学内オンリー) 講評2014年度(学内オンリー) 講評2013年度(学内オンリー) 講評2012年度(学内オンリー) 講評2011年度(学内オンリー) 講評2010年度(学内オンリー) 講評2009年度(学内オンリー) 講評2008年度(学内オンリー) 講評2007年度(学内オンリー) 講評2006年度(学内オンリー) 講評2005年度(学内オンリー)
授業方法:コンテンツ・テクノロジーと完全に連携する形で,2コマ連続の時間枠を取って実施する.第5週目以降,個人ないしはグループでの企画に基づきコンテンツの制作を行う. 教科書:特に指定しない 参考文献:特に指定しない
成績評価:制作したコンテンツを対象に,技術点・プレゼンテーション点の二つの合計で採点する.
学生による授業評価の方法:ネット利用 準備学習等についての具体的な指示および他の科目との関連: マシンの台数の制約上,受講者数の制限を行う.前もって受講希望者を調査した上で受講希望者数が上回る場合は,コンテンツの企画書によって,選抜する. 音楽コンテンツ系の制作を希望する学生は「音楽情報処理実習」,CGを使ったコンテンツの制作を希望するものは,「コンピュータ・グラフィックス実習」を受講しておくこと.
4年次の卒業研究の準備を行う。グループに分かれて、「ものづくり」「ことづくり」「心のはたらきの調査」の何れかに取り組み、その結果について発表する。その過程を通じて、卒業研究実施するにあたって必要となるものの考え方、スキルを身につける。
まず、研究室での研究内容についてデモやビデオによって紹介する。続いて、グループに分かれて、「ものづくり」「ことづくり」「心のはたらきの調査」の何れかに取り組み、その結果について発表する。その過程を通じて、卒業研究実施にあたって必要となるものの考え方、スキルを学ぶ。希望者については、個別に、卒業研究の前段階の研究テーマに取り組むことを認める。
授業方法:ゼミ、および、自由演習方式で実施。12月末に発表会を行う。 教科書:一分で大切なことを伝える技術(齋藤隆著) 参考文献:http://ist.ksc.kwansei.ac.jp/~katayose/kougi.html#Sotsuken http://presentpatterns.sfc.keio.ac.jp/ http://www.okada-lab.org/Ronbun/Introduction/ 成績評価:出席を含めた課題への取り組み、レポートならびに発表会でのプレゼンテーションによって評価する。 学生による授業評価の方法:授業中実施 準備学習等についての具体的な指示および他の科目との関連: 音楽情報処理実習、デザイン・コンテンツテクノロジー実習のいずれか、もしくは両方を履修していること, あるいは同時に履修することを求める。
音楽情報科学,ヒューマンコンピュータインタラクション等の国際会議で発表された最新の論文を講読する.その研究の背景や関連事項についても調べた上で,プレゼンテーション形式で発表を行う.英語の読解力,情報の収集力,発表技術を養成する.
研究を実施するうえで不可欠な科学技術(情報科学,プログラミング,信号処理,人工知能,認知科学,音楽,その他)の書籍を選定し,講読する.
音楽情報処理(音楽情報科学),インラタクィブメディアコンテンツ(ゲーム・アート)の制作,エンタテインメントデザインの評価を中心課題とする.教員側からテーマを提示することを基本とするが,学生側から主体的な計画を提出してもらい,その計画の実行可能性が認められた場合は,そのテーマの実施を認める. (研究の進め方)(参考論文 Digra2009,OR2009,IPSJ2003)
音楽情報処理(音楽情報科学),インラタクィブメディアコンテンツ(ゲーム・アート),脳機能計測に基づく認知情報処理の何れか,または,これらの複合領域に関する研究を行う.教員側からテーマを提示することを基本とするが,学生起案テーマを募集し,その実行可能性が認められた場合はそちらを優先させる.研究の実践能力とコミュニケーションスキルを修得することを目標とする.CREST(略称:デジタルメディア領域)「音楽デザイングループ」他,他組織とのコラボレーションを重視する.論文講読,プレゼンテーション演習,学会発表を課す.
音楽情報処理(音楽情報科学),インラタクィブメディアコンテンツ(ゲーム・アート),脳機能計測に基づく認知情報処理の何れか,または,これらの複合領域に関する研究を行う. CREST(略称:デジタルメディア領域)「音楽デザイングループ」他,他組織とのコラボレーションにおける中核的なプロジェクトを担当する.研究の実践能力に加え,広い視野と自由な発想に基づくテーマ提案能力,研究マネージメントスキルを修得することを目標とする.
現在の計算機技術の最も重要な応用領域の一つにマルチメディアを活用した人間とコンピュータの対話技術 Human Computer Interaction (HCI) がある。 本科目では、リアルタイム画像処理、音楽情報処理、コンピュータ・グラフィックス、インタラクティブ・アート、シミュレーション技術、マルチメディア表現などHCI 領域の最新の研究動向を紹介する。 また、受講者に対しても当該領域の優れた研究のグループ調査を課し、テーマの設定と研究実施計画に関する洞察力を涵養する。
資料集
情報科学領域における「心」に関する取り組みである「認知情報処理」を対象とする.ヒトが普段,特に気にも留めずにできていることでもあっても,それ を計算機上で実現することは簡単なことではない.むしろ,簡単なことほど難 しいともいえる.前半では,パターン認識,仮説推論,を題材として,その問題について考究する.後半は,ミンスキーのエモーションマシン(web上の著述)を題材として, ゼミ形式で,ディスカッションを行う.理解に必要となる計算機科学の基礎的 な考え方については,適宜,言及するが,学部情報科学科2年次修了レベルの 用語知識(例えば,坂村 健【著】:痛快!コンピュータ学,集英社)を有し ていることを前提とする.
時系列メディアコンテンツを素材として,fNIRSを用いた脳機能計測実習を行う. 本研究では,理工学研究科情報学専攻学生とのコラボレーションチームを編成し,それぞれのチーム毎に,実験計画の策定,実験環境の構築,計測,評価,発表に至るまでのプロセスを体験する. コンテンツ制御,もしくは,評価検討の何れかにおいてプログラミングを含むことを条件とする. 心理・生理計測に関する実践的な技術に加え,自身の専門とは異なる領域の技術者とのコミュニケーションスキルを修得するという狙いがある.