授業科目名 | 情報化社会と人間 |
履修期 春 2単位 履修基準年度 1年 |
授業目的 / Course Objectives |
近年におけるめざましいコンピュータと情報通信技術の進歩は、われわれの生活と社会に大きな変革をもたらしつつある。本講義では、われわれと情報とのかかわりについて、歴史的な変遷を含めて広い視野から学び、理解を深める。情報化の進展がわれわれ個人の生活と社会に及ぼす影響について、「光」と「影」の両面から考察し、今後の情報社会のあるべき姿について理解を深める。 |
到達目標 / Attainment Objectives |
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授業時間外の学習 (準備学習等について) / Study Required Outside of Class (Preparation etc.) |
グループによる課題研究(プロジェクト)を通して「自ら学ぶ」力を身につけることを重視する。 インターネットなどで情報化社会の現状と課題について調べておくこと。 |
授業計画 / Class Overall Plan |
1.「情報」の多様性・多面性
(ねらい)情報の多様性・多面性について考察し理解を深める (内容)情報の定義、情報のもつ特質、情報の価値、情報の収集・伝達 (キーワード)データ、情報、知識、知恵、情報量、信頼性 2.社会の変遷と情報 (ねらい)歴史的に社会の変遷の段階を振り返り、情報との関わりについて学ぶ。 (内容)狩猟社会・農業社会・工業社会の各々における情報の発信・伝達・受信。 (キーワード)狩猟社会、農業社会、工業社会、産業革命、情報革命 3.ICT(情報通信技術)の進展 (ねらい)情報通信技術の進展が我々個人と社会に及ぼした影響について理解する。 (内容)情報通信技術の歴史、情報通信の速度と容量の増大、メディアの変遷 (キーワード)有線通信、無線通信、インターネット、イントラネット、ブロードバンド 4.インターネットの仕組みと機能 (ねらい)インターネットの仕組みと機能について学ぶことにより、その便益と限界・問題点について理解する。 (内容)インターネットの構成要素、通信方法 (キーワード)パケット交換、プロトコル、インターフェイス、自律分散協調 5.情報社会の光の面−個人の視点から (ねらい)情報社会の進展が我々の日常生活にもたらした利点について理解を深める。 (内容)情報社会の進展がもたらした便益性、情報通信技術の進歩が可能とした各種のサービス、携帯電話・モバイルの進展 (キーワード)遠隔学習、遠隔医療、ネットショッピング、情報検索 6.情報社会の光の面−社会の視点から (ねらい)情報社会の進展が我々の社会にもたらした利点について理解を深める。 (内容)地域情報化とコミュニティ、行政情報化、情報化のもたらす政治・経済へのインパクト、グローバル化の展開 (キーワード)e-Japan戦略、電子商取引、電子政府・電子行政 7.情報社会の影の面−個人の視点から (ねらい)情報社会の進展が我々の日常生活にもたらした問題点について理解を深める。 (内容)コンピュータ犯罪などによって起こされる被害、安全性の問題、個人レベルでの情報格差の問題 (キーワード)ネット犯罪、有害情報、情報格差 8.情報社会の影の面−社会の視点から (ねらい)情報社会の進展が我々の社会にもたらした問題点について理解を深める。 (内容)メディアの信頼性、国際間の情報格差、情報社会の脆弱性、表現の自由と規制の問題 (キーワード)社会的情報格差、情報操作、危機管理 9.健全な情報社会に向けて−技術面での対応 (ねらい)健全な情報社会を構築していくために必要な技術的対応について学ぶ。 (内容)情報セキュリティ、個人認証、安全対策等の技術の進展と現状・問題点 (キーワード)パスワード、公開鍵暗号、電子署名、ファイアーウォル、 10.健全な情報社会に向けて−法・社会制度の改革 (ねらい)健全な情報社会を構築していくためには法・社会制度の改革が必要であることを理解する。 (内容)法・社会制度改革の国内外における具体例とそれらを巡る論点 (キーワード)個人情報保護条例、不正アクセス防止法、米国通信品位法 11.健全な情報社会に向けて−情報倫理・教育の重要性 (ねらい)技術と法・社会制度だけによる対応には限界があることを理解し、情報倫理・教育が今後ますます重要になることを学ぶ。 (内容)情報社会において力強く生きていく技能と能力、及び健全な情報社会の構築に参画する態度を育成することの重要性 (キーワード)情報倫理、情報教育、情報リテラシー、ネチケット、生涯学習 12.情報社会に関する事例研究1: 13.情報社会に関する事例研究2: 14.情報社会に関する事例研究3: (ねらい)クラスで取り上げている情報化社会の光と影のなかからテーマを選び、調査・研究を行うことによってその課題についての理解を深める。 (内容)グループによる課題研究型学習(Project Based Learning)を行う。研究テーマの提案、中間報告、最終発表の各段階でプレゼンテーションを行う。成果としてのリポートをネットに公開する。研究テーマは情報社会の広範な分野から偏りなく選定する |
教科書 / Textbook(s) |
「インターネットの光と影 Ver.4」 北大路書房 |
参考文献 References Books |
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授業方法 / Method of Instruction |
講義形式と個人・グループによる発表(プレゼン)を併用する。プレゼンに対する質疑応答・討議を通して主題に対する理解を深める。 |
学生による授業評価の方法 / Course Evaluation by Students |
授業中実施 |
成績評価 / Evaluation Criteria/Method |
平常の宿題、グループでの課題研究(プロジェクト)発表およびリポート、個人の最終リポートなどによって総合的に評価する。 |
備考 / Note |
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検索キーワード / Keywords |
情報化社会/情報の特質/情報量/情報の信頼性/IT/インターネット/ブロードバンド/マルチメディア/情報セキュリティ/情報倫理/e-Learning/情報格差 |