例題を思いつくまま書き連ねてみます。
#include <stdio.h>の "stdio" の読み方を記せ。
#include <stdio.h> int five_times(int x) { /* (1) */ x *= 5; /* (2) */ return x; /* (3) */ } int main(void) { int x = 5; /* (4) */ int y = 10; /* (5) */ printf("%d\n", five_times(x)); /* (6) */ printf("%d\n", five_times(x)); /* (7) */ printf("%d\n", five_times(y)); /* (8) */ printf("%d\n", five_times(y)); /* (9) */ return 0; }
底辺 b, 高さ h の三角形を考える。ただし b, h ともに整数で、10≦b≦20, 10≦h≦20 の範囲をとるものとする。この中で、面積が 70 以上 100 以下になるものの数を数えたい。次の指示に従って、プログラムを完成させなさい。
ねらい
- 複雑な動作をするプログラムを、一気に完成させるのは難しい。
- 効率よくプログラムを作るには、小さなパーツに分解して、計算結果を表示させるなどして、少しずつ動作を確認しながら完成させるとよい。
- しかし、どのように問題を分解して、小さなパーツに分ければよいのか、一口に説明するのは難しい。上記のような誘導がひとつの参考になる。
- 三角形の面積計算を関数に独立させる有難みがわからない人は、a と b の最大公約数が 10〜20 になるような (a, b) の組みの数を求めるプログラムを作ってみるとよい。
sin(x)の小数第1位と、tan(x)の小数第1位が、同じ値になるような角度xを見つけたい。ただしxは度数法で表した整数値であり、0≦x≦360 の範囲で探すものとする。以下の誘導に従ってプログラムを作成せよ。
#include <stdio.h> #include <math.h> double deg2rad(double deg) // 1.で作成 { _____________; } double sin_deg(double deg) // 2.で作成 { _____________; } double cos_deg(double deg) // 2.で作成 { _____________; } double tan_deg(double deg) // 2.で作成 { _____________; } int first_decimal_place(double x) // 3.で作成 { _____________; } int main(void) { int i; printf("角度をラジアンに変換する関数 deg2rad() の動作を確認します。\n"); for (i=0; i<=180; i+=30) { printf("%3d %f\n", i, deg2rad(i)); } printf("\n"); printf("sin_deg() 関数等の動作を確認します。\n"); printf("x\tsin(x)\t\tcos(x)\t\ttan(x)\n"); for (i=0; i<=180; i+=30) { printf("%3d\t%f\t%f\t%f\n", i, sin_deg(i), cos_deg(i), tan_deg(i)); } printf("\n"); printf("小数第1位を取り出す関数 first_decimal_place() の動作を確認します。\n"); for (i=0; i<20; i++) { double a = (i-10)*0.31; printf("%f %d\n", a, first_decimal_place(a)); } printf("\n"); /* printf("sin(x) と tan(x) の小数第1位が等しくなる角度は以下の通りです。\n"); printf("x\tsin(x)\t\ttan(x)\n"); for (i=0; i<=360; i++) { _____________; if (_____________) { printf("%d\t%f\t%f\n", _____________); } } */ return 0; }出力は以下のようになる。
角度をラジアンに変換する関数 deg2rad() の動作を確認します。 0 0.000000 30 0.523599 60 1.047198 90 1.570796 120 2.094395 150 2.617994 180 3.141593 sin_deg() 関数等の動作を確認します。 x sin(x) cos(x) tan(x) 0 0.000000 1.000000 0.000000 30 0.500000 0.866025 0.577350 60 0.866025 0.500000 1.732051 90 1.000000 0.000000 16331239353195370.000000 120 0.866025 -0.500000 -1.732051 150 0.500000 -0.866025 -0.577350 180 0.000000 -1.000000 -0.000000 小数第1位を取り出す関数 first_decimal_place() の動作を確認します。 -3.100000 1 -2.790000 7 -2.480000 4 -2.170000 1 -1.860000 8 -1.550000 5 -1.240000 2 -0.930000 9 -0.620000 6 -0.310000 3 0.000000 0 0.310000 3 0.620000 6 0.930000 9 1.240000 2 1.550000 5 1.860000 8 2.170000 1 2.480000 4 2.790000 7
sin(x) と tan(x) の小数第1位が等しくなる角度は以下の通りです。 x sin(x) tan(x) 0 0.000000 0.000000 1 0.017452 0.017455 2 0.034899 0.034921 ...(略) 109 0.945519 -2.904211 ...(略) 200 -0.342020 0.363970 ...(略) 299 -0.874620 -1.804048 330 -0.500000 -0.577350 ...(略) 360 -0.000000 -0.000000
ねらい
- first_decimal_place() 関数を単独で動作確認しておくことが、後の作業の効率化につながっている。このことを実感してほしい。sin_deg() などと組み合わせた状態では、first_decimal_place() 関数の動作を網羅的に確認することは難しい。
- sin_deg() と tan_deg() でラジアン変換の処理が共通化されていることにも着目して欲しい。同じ作業を共通化することで、間違いがあれば発見しやすくなり、信頼性を高めることにつながっている。
- cos_deg() 関数は動作確認以外に用いられていないが、sin_deg() と同時に作成しておくとよい。必要になってから作るよりも手間が少なくてすむ。
次のような場合の時刻を表示せよ。時刻は 12:34:56 のような形式(24時間制)で表示するとする。(解答例は hms.c)
7:00:00 8:00:00 9:00:00 10:00:00 ... 20:00:00 21:00:00
int i; for (i=7; i<=21; i++) { printf("%2d:00:00\n", i); }
7:00:00 7:30:00 8:00:00 8:30:00 ... 21:00:00 21:30:00
int i, h=7, m=0, s=0; for (i=0; i<15; i++) { printf("%2d:%02d:%02d\n", h, m, s); m = m + 30; ...
20:00:00 20:50:00 21:40:00 ....
20:00:00 20:49:51 21:39:42 ....
ある通信会社のデータ通信の毎月の料金プランは次のようになっている。
通信量 x(MB) に対する課金額を計算する関数を次の2通りの処理方法で作りなさい。
なお、x として負の通信量が与えられた場合は、 エラーを表すために -1 を返しなさい。
main関数では、0MB, 1000MB, 3000MB のような、条件の境界となる通信量に対して、関数の値が正しいか確認しなさい。また、-1000MB〜5000MBの通信量に対して、fee1(), fee2() が同じ値を返すことも確認しなさい。
このように、関数1つを取り出して動作チェックを行う手法を「ユニットテスト」と言う。
次の2つのプログラムの違いを考察せよ。
for (i=0; i<10; i++) { printf("接点番号 %d のx座標は %d で、y座標は %d です。\n", i, point_x[i], point_y[i]); }
for (i=0; i<10; i++) { printf("接点番号 %d のx座標は %d で、y座標は %d です。\n", i, point_x[i], point_y[i]); }
printf("%d\n", i); printf("%d\n", a[j]);
printf("i=%d\n", i); printf("a[%d]=%d\n", j, a[j]);
int a[10]; int sum = 0; ... for (i=0; i<=9; i++) { sum += a[i]; }
int a[10] int sum = 0; ... for (i=1; i<=10; i++) { sum += a[i-1]; }
int a[10], b[10]; ... for (i=0; i<10; i++) { a[i] = i; } for (i=0; i<10; i++) { b[i] = b[i] + a[i]; }
int a[10], b[10]; ... for (i=0; i<10; i++) { a[i] = i; b[i] = b[i] + a[i]; }次の場合について、2つのループを1つに統合できるのか考察せよ。
#include <stdio.h> int main(void) { int x = 5; printf("5x^2 + 3x + 1 = %d\n", 5x*x + 3x + 1); return 0; }ちなみに、コンパイル時に以下のようなエラーが出る。
$ gcc -Wall hoge.c hoge.c:6:37: error: invalid suffix "x" on integer constant hoge.c:6:44: error: invalid suffix "x" on integer constant
#include <stdio.h> #include <math.h> int main(void) { int x = 5, y = 7; printf("原点と (%d,%d) の距離は %g です。\n", x, y, sqrt(x ^ 2 + y ^ 2)); return 0; }ちなみに、コンパイル時には警告も出ないが、実行結果は以下のようになる。原点からの距離は本当は5よりも大きいことに注意。
原点と (5,7) の距離は 3.74166 です。
#include <stdio.h> int main(void) { int i, a = 5; for (i=0; i<10; i++) { if (a = i) { printf("a=%d と i=%d は等しい\n", a, i); } } return 0; }ちなみに、コンパイル時に以下のような警告が出る。
$ gcc -Wall hoge.c hoge.c: In function ‘main’: hoge.c:7: warning: suggest parentheses around assignment used as truth value (hoge.c:7: 警告: 真偽値として使われる代入のまわりでは、丸括弧の使用をお勧めします)そのまま実行すると、次の出力のようになる。
$ ./a.exe a=1 と i=1 は等しい a=2 と i=2 は等しい a=3 と i=3 は等しい a=4 と i=4 は等しい a=5 と i=5 は等しい a=6 と i=6 は等しい a=7 と i=7 は等しい a=8 と i=8 は等しい a=9 と i=9 は等しい
#include <stdio.h> int five_times(int x) { return x * 5; } int main(void) { int y = 3; printf("%d\n", five_times(int y)); /* 15 が表示されるようにしたい */ return 0; }ちなみに、コンパイル時に以下のようなエラーメッセージが出る。
$ gcc -Wall hoge.c hoge.c: In function 'main': hoge.c:10: error: expected expression before 'int' hoge.c:8: warning: unused variable 'y'
#include <stdio.h> int main(void) { int i, max, min; int a[10]; for (i=0; i<10; i++) { printf("%d 個めのデータを入力して下さい >> ", i+1); scanf("%d", &a[i]); } for (i=0; i<10; i++) { if (min < a[i]) { min = a[i]; } if (max > a[i]) { max = a[i]; } } printf("データの最大値は %d です。\n", min); printf("データの最小値は %d です。\n", max); return 0; }ちなみに、コンパイル時に以下のような警告が出る。
$ \gcc -Wall -O hoge.c hoge.c: In function 'main': hoge.c:4: warning: 'min' may be used uninitialized in this function hoge.c:4: warning: 'max' may be used uninitialized in this function実行例は以下のようになる。
$ ./a.exe 1 個めのデータを入力して下さい >> 2 2 個めのデータを入力して下さい >> 4 3 個めのデータを入力して下さい >> 6 4 個めのデータを入力して下さい >> 8 5 個めのデータを入力して下さい >> 6 6 個めのデータを入力して下さい >> 4 7 個めのデータを入力して下さい >> 2 8 個めのデータを入力して下さい >> 0 9 個めのデータを入力して下さい >> -5 10 個めのデータを入力して下さい >> 10 データの最大値は 10 です。 データの最小値は -1074566468 です。
#include <stdio.h> int main(void) { int i, sum = 0; for (i=1; i<=10; i++); { sum = sum + i; /* 1〜10 までの和を求める */ } printf("sum = %d\n", sum); return 0; }ちなみに、コンパイル時には警告もない。実行すると "sum = 11" と表示される。 ヒント:ブロック開始の { を行末に書くと、このような間違いに悩まされずにすむ。
#include <stdio.h> int main(void) { int i, a[10]; for (i=1; i<=10; i++) { a[i] = i * i; } for (i=1; i<=10; i++) { a[i] = a[i] + a[i-1]; } for (i=1; i<=10; i++) { printf("%d\n", a[i]); } return 0; }ちなみに、コンパイル時にも、実行時にもエラーはでない(こともある)。
#include <stdio.h> #include <stdlib.h> #include <time.h> int main(void) { int i; for (i=0; i<10; i++) { srand(time(NULL)); printf("%d\n", rand()); /* 毎回異なる値を表示させたい */ } return 0; }ちなみに、実行すると以下のように同じ値が10回表示される。
% ./a.exe 817376010 817376010 817376010 817376010 817376010 817376010 817376010 817376010 817376010 817376010