プログラムの動作の詳細を確かめるために、変数の値を表示させるのは、どの言語にも通用する、プリントデバッグと呼ばれる、もっとも基本的な手法です。この変数表示のプリント文のことを「デバッグライト」(debug write) といいます。
デバッグライトには、いくつかコツがあります。
/* 1からn の合計を求める */ int sum(int n) { int ret = 1; // 初期値がおかしいのだが... for (int i=1; i<=n; i++) { ret = ret + i; printf("%s: i=%d, ret=%d\n", __func__, i, ret); // デバッグライト } return ret; }
このようなプログラムを実行すると、
sum: i=1, ret=2 sum: i=2, ret=4 ...
と表示されて、ret の初期値のおかしいことに気付けるでしょう。
メモリの不正アクセスなどでプログラムが中断される場合には、プリントしたはずの文字が表示されないことがよくあります。C言語のライブラリでは、処理の効率化のために、表示する内容は一旦バッファに蓄えてから、あるタイミングでまとめて表示する、といったことがなされています。不正終了した場合は、バッファにたまったまま表示されませんので、対策が必要です。いくつか方法があります。
しかしながら、メモリを破壊しているような場合には、直後に停止するわけでもなく、printf()1つ追加するだけで動作が変わることもありますので、「これが表示されたから、ここまでは正しく動作している」というのがあてにならないこともママあります。