概要
本研究では,価値観の異なるエージェント間で合意を得るまでの対話を議論
フレームワークに基づいてモデル化する.また,モデル化した対話の評価基
準として,対話終了時の議題のラベルの一致とエージェントが持つ議論フレ
ームワーク内の受理可能な論証の数を満足度と定義する.そして,議題につ
いての合意が得られるだけでなく,両者の満足度も高くなるような戦略につ
いて考案する.そのために,まず基本戦略を作成し,モデル化した対話モデ
ルを実装してシミュレーション実験を行う.次に実験結果を解析することで,
新たな戦略を発見し,それらを反映して再度シミュレーションを行う.その
結果,特定の条件のもとで,得られた戦略の有効性を示すことができた.
発表論文
"価値観の異なるエージェント間の議論フレームワークに基づく説得対話モデル,"
人工知能学会第31回全国大会,
http://www.ai-gakkai.or.jp/jsai2017/proceedings, May, 2017.
"異なる価値観をもつエージェント間での合意形成戦略の提案及びその評価,"
人工知能学会研究会資料, SIG-KBS-B509, pp.7-12, March, 2018.