「論理回路」授業案内
(2022年度 春学期)
理工学部 情報科学科 教授 石浦 菜岐佐
授業目的
コンピュータや種々の情報システムを構成するディジタル回路の基礎事項を理解する.
具体的には,
コンピュータにおける数の表現および演算の方法,
論理代数や論理関数とその性質,
組合せ論理回路や順序論理回路の構成と設計法等,
情報科学における基礎事項の知識や考え方を習得することを目的とする.
到達目標
- 整数の2進数表現と10進数表現の相互変換, 2進数の加減算ができる.
- 論理式の簡単化, カルノー図を用いた最小積和形論理式の導出ができる.
- 論理式から指定されたゲートを用いた組合せ論理回路を設計できる.
- 順序回路の原理を理解し, 状態遷移グラフから順序回路を設計できる.
- 加減算回路の原理を理解し, オーバフローや整数の大小判定を行う回路が設計できる.
- 与えられた論理式を, 積和標準形, 和積標準形, 限られた演算だけからなる論理式に変換できる.
- コンピュータの動作原理の概要を理解する.
講義内容
- 講義紹介, 数の表現 (1)
- 数の表現 (2)
- 論理代数と論理関数 (1)
- 論理代数と論理関数 (2)
- 組合せ論理回路
- 論理式の簡単化 (1)
- 論理式の簡単化 (2)
- 順序回路
- 順序回路の設計 (1)
- 順序回路の設計 (2)
- 算術演算回路
- 論理関数の諸性質
- これ以外に, 基礎知識の確認を行う中間テスト (授業中試験) を2回実施する.
- スケジュールは授業のホームページに掲載する.
講義の進め方と学習の仕方
- およそ75分 (回により異なる) の講義の後, 講義内容の理解を確認するための演習を行う.
- 演習問題に基づいて次回までに理解できなかった点の復習をしておくこと.
教科書・参考書
教科書は使用しない。参考書としては下記を推薦する.
- 稲垣康善編, 論理回路とオートマトン, オーム社 (ISBN 4-274-13126-2).
- 笹尾勤, 論理設計−スイッチング回路理論−, 近代科学社 (ISBN 4-7649-0267-2).
成績評価方法・基準
- 1〜10章課題演習を解いて提出し6回以上で合格すること,
および中間試験(1)(2)の両方に合格することが本科目の合格の必要条件である
- 定期試験の素点を最終成績とする (定期試験が実施できない場合にはオンライン試験を実施する)
- 詳細は講義 WWW の 成績評価基準を参照のこと