最終更新日:2009/4/1 
関西学院大学 理工学部 情報科学科 
授業科目名 情報理論 
  秋学期 週2時間 単位履修基準年度
担当者
准教授  井坂 元彦  Motohiko Isaka 
お知らせAnnouncement Objectives
  • 現在,休講・補講の予定はありません.
 
講義目的Course Objectives
情報通信システムで要求される事項として,以下のものが挙げられます.

  • 効率の向上: テキスト,音声,画像,映像から冗長度を除いてして伝送する(情報源符号化:データ圧縮).
  • 信頼性の向上:雑音が加わる通信路で,誤りのない伝送を目指す(通信路符号化:誤り訂正符号化).
  • 安全性の向上:第三者による盗聴,改竄などを防ぐ(暗号化).
情報理論(information theory)は,情報を定量的に扱うことで,効率,信頼性,安全性に関する限界を明らかにする学問で,情報通信の基盤技術を支える理論といえます.また特にデータ圧縮や誤り訂正の目的で,情報に何らかの適切な変換を施すことを符号化と呼び,広義の情報理論では,具体的な符号化の方法を与えることも重要な課題となります.

本講義では,情報理論と符号化の基本的事項について習得することを目的としています(但し,暗号については別講義が3年次に予定されているため,本講義では扱いません) . 

各回ごとの授業内容Course Contents of Each Session

1. 講義の概要紹介,情報理論全般の説明
2. 情報の表現
3. 情報量の概念 (1)
4. 情報量の概念 (2)
5. 情報源のモデル
6. 情報源符号化とその限界(1)
7. 情報源符号化とその限界(2)
8. 情報源符号化の手法 (1)
9. 情報源符号化の手法 (2)
10. 通信路符号化の概念と限界 (1)
11. 通信路符号化の概念と限界 (2)
12. 誤り訂正符号の基礎 (1)
13. 誤り訂正符号の基礎 (2)  
授業方法Methods of Instruction
各授業回において,講義を実施し,必要に応じて演習を行う. 
教科書(著者名、書名、発行所、出版年)Text (Author. Title.)
横尾英俊,著,「情報理論の基礎」,共立出版,2004. 
参考文献(著者名、書名、発行所、出版年)Reference Books (Author. Title.)
今井秀樹著,「情報理論」,昭晃堂,1984.
宮川洋著,「情報理論」,コロナ社, 1979.
大石進一著,「例にもとづく情報理論入門」,講談社,1993.
三木成彦,吉川英機共著,「情報理論」,コロナ社,2000.
以上の書籍は,関西学院大学神戸三田キャンパスの「指定図書コーナー」に配架されています.
成績評価方法・基準 Methods and Criteria of Evaluation
定期試験,レポートの結果により採点を行う. 
学生による授業評価の方法Course Evaluation by Students
授業中実施 Conducted in Class 
準備学習等についての具体的な指示および他の科目との関連Other Specifications
特になし.情報科学科所属の学生のほぼ全員が履修を必要とすると思われる. 
キーワードCourse Key Words
情報理論,情報源符号化,通信路符号化 
リンク Links