トップ 学生のページ 情報科学科生の学び方 情報科学科 3年 三輪 華
アメリカンフットボールに興味を持ったきっかけは、中学生のときに読んだ漫画「アイシールド21」です。ちょうどその頃、テレビでNFLの試合を見る機会があったのですが、漫画で読んでいたよりも複雑で、正直、試合内容はよく分かりませんでした。それでも選手のプレーは華々しくかっこよかったので、試合を楽しむためにもルールを詳しく知りたい、一つひとつのプレーの内容や意図を理解したいと思うようになったのです。
アメフトの魅力は、豪快なプレーとそれを生み出す緻密な戦略。一見、まっすぐ選手同士がぶつかり合うだけのように見えますが、実は複雑で精密な戦略により選手一人ひとりの動きが指示されていて、試合前の分析で勝敗が9割方決まっているとも言われるほどです。フィールドの上だけでなく、ライン際やスタンド、そして試合前の部室で行われる目に見えない戦いが大きな魅力だと思っています。
関西学院大学を受験したのは、塾の先生のすすめもありましたが、アメフトが強いことで有名だから試合を見に行きやすいかなという思いもありました。無事に入学し、関西学院大学のアメフト部FIGHTERSを応援している中で、学生日本一にはなれるのに社会人を倒すことができない悔しさを感じることも……。
そんなとき、自分の所属する情報科学科にアメフト部と連携している研究室があることを知ったのです。もともと自分の勉強していることとスポーツが繋がるということに興味を持っていたので、研究室所属前ではありますが、「アメフト戦略解析システム」の開発にかかわらせてもらうことにしました。
このシステムは、プレーに関するキーワードで検索するとそのプレーをしているときの動画を再生し、効率よく戦略を解析できるようにするものです。FIGHTERSの部員の中でも、特にアナライジングスタッフと呼ばれる分析専門の学生スタッフと連携して、部の通信環境や分析時の状況、欲しい機能などを聞き出してシステムに実装しています。
システム開発にかかわらせてもらうようになって、先生や部員のみなさんなどアメフトに詳しい人と話す機会が増えたので、とても楽しくなりました。また、チームのみんながどのようなところを見て戦術を立てているのか、少し分かるようになってきて、単にプレーの迫力を楽しんでいた頃に比べるとアメフトの魅力である「緻密な戦略」の部分をより深く楽しめるようになりました。
これまではクォーターバックやワイドレシーバーなどの花形ポジションに目がいっていましたが、ラインマンやホールダーといった縁の下の力持ちのポジションも見るようになり、試合をより広く、深く見られるようになったので、さらにアメフトが好きになりました。
日本ではアメフトに関する研究はほとんどないので、4年次からはこの研究に本格的に取り組み、卒業論文としてまとめていきたいです。