最適化とアルゴリズムに関する研究

ピアノ演奏コンピュータグラフィクスアニメーションの制作

モーションキャプチャデータからのCG生成

欠落や誤認識の多いモーションキャプチャからのデータにおいて,誤差を最小化するように補間・補正するシステムの研究開発を行っている.

motion_capture

 

楽譜データからのCG自動生成

楽譜をデータとして入力することにより運指の決定を行い,さらにアニメーションとしてピアノ演奏CGを自動生成するシステムの研究

開発を行っている.

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<主な外部発表成果>

TVアニメ「のだめカンタービレ巴里編,フィナーレ編」ピアノ演奏シーン制作.

S. Furuya, T. Goda, H. Katayose, H. Miwa, N. Nagata, “Distinct interjoint coordination during fast alternate keystrokes in pianists with superior skill,” Frontiers in Human Neuroscience, 5(50): 2011.

N. Kugimoto, R. Miyazono, K. Omori, T. Fujimura, S. Furuya, H. Katayose, H. Miwa, N. Nagata, “CG Animation for Piano Performance”, Proc.SIGGRAPH, Aug., 2009.

N. Kugimoto, T. Fujimura, H. Miwa, N. Nagata, A System Generating CG Animation for Piano Performance from a Musical Score. Proc. The 4th Sino-Japanese Optimization Meeting (SJOM 2008), 55, Tainan, Aug.27-31, 2008.

 

災害時物流・道路復旧計画

災害時における物流はもちろんのこと,物流や移動運搬能力早期回復のための損壊道路早期復旧計画(限られたリソースを配分するための損壊道路復旧優 先順位決定)は極めて重要である.研究室では,蓄積搬送型通信によって収集された情報に基づいた,避難所への効率的な物資配送経路決定と,物資配送のさら なる効率化のための道路復旧順序決定に関し,これらを最適化問題として定式化して有効なアルゴリズムを設計している.これまでに,東日本大震災直後の道路 網トポロジの変化と比較し,実際にとられた復旧計画よりも有効な施策をとりうることを示した.現在はさらなる効率化のためのアルゴリズム設計と,実用化に 向けたシステム化を研究している.

<主な外部発表成果>

辻, 巳波, “災害発生時において避難場所への物資配送を効率化するための道路復旧”, OR学会2012年春季研究発表会, 2012.

 

マルチカーエレベータ運行制御

超高層ビル内における移動においては,ビルが巨大になるほど移動量が増えるにも関わらず,移動手段のためのスペースは抑えなければならないという厳 しい制約がある.これを解決するための一つの方法として,一つのシャフト内に複数のカゴを収容したマルチカーエレベータが開発されている.マルチカーエレ ベータの効率的な制御法の研究を行っている.

<主な外部発表成果>

T. Fujimura, S. Ueno, A. Kiyotake, H. Miwa, Algorithm for controlling Multi-car elevator systems based on procedures estimating efficiency of passenger transport and call assignability, IEICE Trans. Fundamentals, Vol.E92-A, No.11, pp.2790-2793, Nov., 2009.

CSTソリューションズコンペティション2008において,巳波研究室の清竹彩香・上埜翔平・藤村武史チームが最優秀賞.

CSTソリューションズコンペティション2010において,巳波研究室の藤村武史・上埜翔平・辻広志チームがフロンティア賞.

 

金融工学に関する研究

経済システムの解析や資産運用を工学的な観点から研究している.例えば,資産を複数の株式に分散投資することによってリスクを軽減しつつも収益最大 化を目指すポートフォリオ最適化や,オプションなど金融デリバティブの価格形成の解析などには,最適化理論や確率論が現れてくる.金融工学の分野には多様 な問題が数多くあり,解析が待たれているが,本研究室では,これらの課題にも取り組んでいる.

<主な外部発表成果>

山西,巳波,”ネットオークションにおけるコンサートチケットの価格分析”,  OR学会2012年春季研究発表会, 2012.

 

 

現実の問題への待ち行列理論の適用

待ち行列とは,例えばスーパーのレジの前に客が作る行列のことである.このような待ち行列で,待ち時間はどれくらいか,混雑を解消するためにはレジ を増や すべきか,レジの処理速度をあげるべきかなどを考えるためには,確率論を用いた解析が必要になる.応用範囲は多岐にわたり,実用的にも重要である.例え ば,通信ネットワークの容量設計や性能評価には必要不可欠である.本研究室では,通信ネットワークにおける研究以外にも,テーマパークの待ち行列制御や, 渋滞を軽減する交通信号機制御に関する研究開発も行っている.

 

離散最適化に関する様々な問題

例えば,巳波らが定義した再配置問題という一見パズルのようであるがメモリ配置最適化など様々な応用と関わっている離散最適化問題がある.このような様々な問題も研究している.

<主な外部発表成果>

H. Miwa, H. ITO, “Complexity and algorithm for reallocation problem,” IEICE Transactions, Vol. E79-A, No. 4, pp. 461–468, 1996.

H. Miwa, H. ITO, “A linear-time algorithm for determining the order of moving products in reallocation problems,” Vol. E80-A, No. 3, pp. 534–543, 1997.

reallocationH. Miwa, H. ITO, “NP-Completeness of Reallocation Problems with Restricted Block Volume, ” IEICE Transactions, Vol. E83-A, No. 4, pp. 590-597, 2000.

 

 

 

現実の問題への最適化理論の適用

世の中には数多くの最適化問題が存在する.実際,ある制約の下で何かを最適化するという枠組みで捉えられるものはいくらでも見つかる.本研究室で は,その ような現実の問題に取り組み,数理的に解析すると同時に,現実的なソリューションを与えてコンサルティングすることまで行っている.例えば,車の設計問題 において,複数の寸法と重量の情報を持ったモジュールに対して,制約条件の下に目的関数の値を最大(最小)にするように配置場所を決定することが必要とな る.また,段ボール製造において,多くの注文を適切に並べ替えて処理することによって処理時間を短縮することが求められる.他にも,料理献立計画や,クラ ス編成問題など,様々な問題を扱っている.

<主な外部発表成果>

K. Matsumoto, H. Miwa, and T. Ibaraki, Scheduling of corrugated paper production, European Journal of Operational Research, Vol.192, No.3,pp.782-792, 2009.

Y. Kurebe, H. Miwa, T. Ibaraki, Weighted Module Placement Based on Rectangle Packing, The 7th MetaheuristicsInternational Conference (MIC 2007), Montreal, Canada, Jun.25-29, 2007.

K. Matsumoto, H. Miwa, and T. Ibaraki, Scheduling of corrugated paper production, Proceedings of the Third International Symposium on Scheduling, pp. 6-11, Tokyo, 2006.

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