いつでもどこでも、 携帯で友だちとつながっていたい! そんな夢をかなえられる?!

残して、整理、活用する。 そして、認識能力や、 思考力の向上に繋げる。 それが当研究室の醍醐味です。

ワイヤレス通信システム研究室では・・・ より高速で経済的なモバイル環境をめざす。高速・広帯域モバイルマルチメディアシステムを実現する技術に加えて、モバイルシステムの研究では、アンテナ・電波伝搬・システムの3つの研究領域を考慮した研究が重要であり、当研究室ではそれらの境界領域と周辺技術について研究を進めている。また、モバイルシステムを利用した、より良い生活支援サービスの実現も重要であると考えており、上記研究領域に「アプリケーション」を含めた研究を行う。(担当教員:多賀登喜雄教授)

■例えば、こんな研究も行います・・・。

送信アンテナから受信アンテナまで、 まっすぐ届くのが理想だけれど…

携帯電話のような電波を使う通信では、送信アンテナと受信アンテナの間に何もないのが理想的です。しかし実際には、送信アンテナから放射された電波はあらゆる方向に向かって広がり、建物の壁や地面で反射されたり、車や電柱や歩行者などで散乱されたりして、さまざまな経路(パス)を辿って受信アンテナに到達します。

このときの送信アンテナから受信アンテナまでの全てのパスを束ねた経路情報を通信チャネルと呼びますが、歩きながら携帯電話を使うと、このチャネルの状態が時間的に複雑に変動して不安定になり、情報伝達の障害となってきます。

チャネル変動特性を把握し、 その全貌を全世界に発信する。

通信チャネルの変動特性は未だ完全には解明されていませんが、目に見えない電波の挙動を計算機シミュレーションで解析することにより、これまでは未知であった情報伝達チャネルの特性が、おぼろげながら姿を現してきています。想像力を発揮して、その真の姿を解明・モデリングするプロセスは、フロンティア・スピリットに溢れた作業と言えます。

今を生きる私たちだけでなく、 これからの世代のためにも必要な研究。

携帯電話などの基地局数、端末数は世界中で見ると数十億台にものぼり、その他のモバイル系システムも加えると、これからも増加し続けることは間違いありません。通信システムの簡素化やアンテナの電力抑制は、地球資源の効率的利用や地球温暖化の抑止につながります。

プログラムを作っては検討する、 目的に一歩一歩近づく過程が醍醐味。

近年、機械対機械通信のサービスが提供されており、自動販売機などの在庫状況をデータ通信によってリアルタイムに知ることができるようになっています。しかし、その通信では、通信しやすい環境、通信しにくい環境があります。例えば、屋外から送信された電波は、屋内で障害物による影響を大きく受けます。その時の受信状況をシミュレーションで計算し、またそのシミュレーションを複数のモデルで再現しようとしています。

研究のkeywords

モバイル

携帯電話や携帯情報端末(PDA)、ノートパソコンなど、携帯可能な情報・通信機器や移動体通信システムなどの総称。
もともと「mobile」には「可動性の、移動性の」という意味がある。

通信チャネル

通信電波の経路情報。電波はどこにでも広がっていく反面、複雑な伝搬経路を辿った末に、方向・位相・偏波・時間遅延・レベル変動の異なる多数の波が受信点に到達する。そのため通信チャネルには、大きな場所的・時間的な変動が生じる。
モバイル通信におけるチャネル特性は未だ解明されていない部分が多くあり、通信品質の改善や通信容量の増大を図るには、電波の伝搬特性を明らかにすると共に、技術開発に利用できるチャネルモデリングをシステム開発よりも先に行う必要がある。

もっと詳しく知りたい方は、各研究室のページへ……