




「フィールド上のチェス」と言われるアメリカンフットボールは、戦略に左右されるスポーツであり、11人の選手が決められた戦術通りに動くという特徴があります。そのため、敵の意図や戦術と、それに基づく個々の選手の動きを事前に予測し、有効な戦術を立てられるかどうかが、チームの勝敗を左右する重要な要因となるのです。

アメフトのコーチは、年間約10万プレーもの映像を分析すると言われています。その分析をスムーズに進められるよう、私たちは1秒でも早くコーチが所望するデータを検索し、処理・提供するシステムの構築をめざして研究を進めています。

複雑な戦略解析システムの開発は、決して簡単なものではありません。今回のプロジェクトは、新たな戦略システムが必要だと考えていたKG. FIGHTERSのコーチ陣、新たなシステムを作り出したいと考えていた当研究室、ICTのスポーツへの応用をテーマに研究していた総合政策学部の中條ゼミが集い、理文武融合型プロジェクト「FITERS※ プロジェクト」としてスタートしました。
※FITERSは、Football Integrated Technology for Evaluation and Research systemの略称で、KG. FIGHTERSを想起させる効果を狙って名付けられた愛称です。

関学の、関学による、関学のフットボールのために完全にカスタマイズされた戦略解析システムを用いて、監督やコーチが相手の戦略を読みきり、選手が極限までプレーを磨き上げる。その結果の勝利には、我々システムの開発チームも大いなる醍醐味が味わえます。
この研究は選手やコーチ、スタッフのために行っているため、プレッシャーも感じますが、システムを導入し、成功させ、感謝の言葉をいただいたときには、他の研究の何倍もやりがいを感じます。また、定期的にスタッフの方々とミーティングを行い、システムについて話し合ったり進捗報告を行ったりするので、相手に納得してもらえる言葉づかいや資料の作成方法など社会人として欠かせないスキルも学ばせていただいたと思います。

KG. FIGHTERSは甲子園ボウルの出場・優勝・連勝回数など数々の最多記録を持っているが、紳士を輩出することにおいても一流である。
近年、スポーツのエンターテイメント性をより向上させるためにも、戦略や戦術を生み出すシステムの研究開発が盛んになっている。
スポーツ科学で得られたデータや映像の分析、戦略・戦術の研究を中心に、コンピュータを利用して展開する新しい学問のこと。